HIDヘッドライトは何だ?

 

HIDランプ(High Intensity Discharge lamp)とは、金属原子高圧蒸気中のアーク放電による光源である。別名高輝度放電ランプHIDランプはハロゲンランプから発展してきた物である

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構造
HIDランプのバルブ部には常温下9Kg/cm2の高純度(99.999%稀ガス---キセノンxenon)を封入されています。これを基礎として、特定比率の微量のハロゲン化物(ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、ヨウ化セシウム、水銀など)を入れることで完成する。

発光原理
 電極(陰極)に電流を流すと加熱され、高温になったエミッターから大量の電子が放出される。放出された電子はもう片方の電極(陽極)に移動し、放電が始まる(通常は交流を流すため、陰極・陽極は同じ形状である)。放電により流れる電子は、ガラス管の中に封入されているイオンと衝突する。その衝突により可視光線が発生する。
 低圧放電の蛍光ランプと違い、HIDランプはバルブ中の化物(ナトリウム、カリウム、セシウムなど)の種類によって可視スペクトルも変化する。つまり、イオンや化物の構成比率とバルブ内の気圧を調節するとHIDランプのケルビン数も自由に調整することが可能になる。

 

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伝統のハロゲンランプに比べ、HIDランプは3倍以上の明るさ、10倍以上の寿命を誇る。エゴイズムも考えれば、これからの自動車市場にハロゲンランプを代わり、新しい標準になるのも十分あり得るでしょう。