自動車/バイク用HIDランプの作動原理説明
HID・キセノンランプの特徴
高輝度
原子高圧蒸気中の4mmだけ極短いアーク放電による光源で、現在の最先端車用55Wハロゲンランプは約1000ルーメンなのに対して、HID・キセノンランプは約3000ルーメンと約3倍の明るさがある。即ち165Wハロゲンランプ程度の全光束を実現している。
キレイな色温度
ハロゲンランプが光る原理は、内部のフィラメントに通電し、これを白熱させた際の発光を利用するので、ハロゲンランプの色温度は主にフィラメントが白熱する際の温度の挙動から推定できる。即ち、ハロゲンランプでは電圧と封入ガスの濃度を変化するより色温度を調節できるが、電圧を変化させて使用するには、電圧と濃度の比率の適正範囲を考慮しなければならない。また、最適正にしても、最高黄っぽい3000Kの色温度しか達しない。一方、HID・キセノンランプは普通に4500K以上、正午の太陽光と色温度が近い、ハロゲンランプに比べて視覚的な快適性を与えられる。更に、個人のニーズに2000K~10000Kからも自由に選択できる。
高効率
ハロゲンランプはエネルギー効率20%だけを出る一方、35WHID ・キセノンランプは驚異的な85%以上を発揮し、発熱と消費電力も圧倒的に少ないことを実現している。
クイック起動
普通のメタルハライドランプとキセノンロングアークランプは点灯開始から安定するまで15分以上かかるが、HID・キセノンランプは起動まで驚きの0.001秒以内!更に、1秒以内に完全輝度の85%を達し、ホットランプは安定まで10-20秒かかり、コールドライトは数秒以内にかかる。
長寿命
HID・キセノンランプは電極間の放電を利用しているためフィラメントがなく、金属ハロゲン化物(メタルハライド)だけでなく、電極間の酸化還元(レドックス)も循環動作し、ハロゲンランプと比べて長寿命である。2000時間使用しても、発光強度は15%だけ下がり、2700ルーメン以上の明るさを持っている。さらに、ハロゲンランプの寿命は500時間以内だけである一方、HID ・キセノンランプは廃棄まで使用時間10000時間近い、普通の車廃棄時間を遥かに越える。
広い電圧適用範囲
車の電源は+12Vであれば、ランプのコントローラの電源電圧適用範囲は+9V~+16Vであるが、+24Vであれば、適用範囲は+18V~+32Vであり、且つ出力電力と明るさが同じである。